理想の男~Magic of Love~
お風呂から一緒に出た後、藤と一緒に近所にあった小さな病院で診察を受けに行った。

「ではお大事に」

看護師に優しく見送られ、待合室にいる藤の元へと向かった。

ソファーのうえで週刊誌を読んでいた藤は私に気づくと、
「どうだった?」

私に歩み寄って声をかけてきた。

私を待合室のソファーに座らせると、藤も私の隣に腰を下ろした。

「捻挫だって」

さっきの診察で先生に言われたことを報告すると、
「そうか、骨折してないんだな」

藤はホッとしたように言って、微笑んだのだった。
< 229 / 270 >

この作品をシェア

pagetop