理想の男~Magic of Love~
彼のさりげない気づかいに、心臓がドキッと鳴った。

こう言うのを、“紳士的”って言うんだろうなあ。

同時に、浩治と比べようとしている自分に気づいた。

私は首を横に振った。

もう、何やってるのよ。

ことあるごとに藤と浩治を比べている私は、すごく嫌なヤツだ。

2人は違うんだから。

名前から年齢から性格から何から何まで、2人は何もかもが全然違う。

「この後、どこか食べに行こうか?」

藤が言った。

「うん、お腹すいた」

そう言った私に、
「実は俺も」

藤は笑いながら返した。
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