理想の男~Magic of Love~
楽しそうに話をしながら一緒に食べている2人。

すでに浩治に愛想がつきている私に嫉妬と言うものはなかった。

わいてもこなかった。

浩治も浮気してたんだなと、そんなことを思った。

自分も、人のことを言えないけど。

「――座ろうか?」

藤の声にハッとなると、彼は椅子をひいて待っていた。

私が椅子に腰を下ろしたことを確認すると、藤も向かい側に腰を下ろした。

藤がメニューを渡した。

彼と一緒に、食べたいものを選ぶことにした。

「迷うな」

メニューから顔をあげた藤が困ったように笑った。
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