理想の男~Magic of Love~
藤に言われた彼女は、
「南方さんとは、本当に何もないんです…」

呟くような声で言って、私に視線を向けた。

“違うんです”と、彼女の目が私に言っている。

目は口ほどに何とか、って言う言葉がある。

目や口では何とでも言えると思う。

じゃあ、心はどうなんだ?

彼女は、本当は浩治のことが好きなんじゃないだろうか?

彼女の様子に、私はそんなことを思った。

「愛莉、本当に違うんだ。

彼女と昼飯を一緒に食べていただけで…」

まだ説明しようとする浩治に、
「ウソがヘタ過ぎるよ」

私はさえぎった。
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