理想の男~Magic of Love~

「全部捨ててもいい」

ご飯を食べて家に帰ると、たくさんと言ってもいいほど藤と何度も愛しあった。

何度も愛を確かめあった。

「――愛莉…」

名前を呼ぶその声に答えるように、私は藤に向かって手を伸ばした。

彼の頭を引き寄せて、自分から唇を重ねた。


「――すまないな、足をケガしてるって言うのに…」

はあはあと息を切らせて、藤は私に謝った。

「――いいの…」

謝った藤に、私は首を横に振った。

「藤が好きだから…」

そう言った私に藤は笑って、
「俺も」

頬に唇を落とした。
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