理想の男~Magic of Love~
私は続けて、
「私は藤が決めたことに口を出しません。

そもそも私は、藤が大きな会社の御曹司だと言うことを知りませんでした。

そのままの藤にひかれて、恋をして、今つきあっています。

決してお金目当てじゃありません」
と、言った。

私の話に蘭さんは困ったと言うように、額に自分の手を当てた。

「その様子じゃ、愛莉に頼ろうとしていたんだな」

蘭さんを見ながら、藤が言った。

「…不知火を捨てて、何になるんだよ」

困ったように言う蘭さんに、
「小林だ」
と、藤がまたピシャリと言った。
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