理想の男~Magic of Love~
藤の決意に蘭さんは、
「ホント、頑固にも程があるよ」
と、呆れたように言って、息を吐いた。

「援助は受けないし、そのうえ突き返されるし…兄貴は本当に頑固だよね」

呆れたように言った藤に、
「お前とは母親が違うんだ」
と、蘭さんに言った。

そう言った藤に、
「…そうだったね」

蘭さんは大げさに息を吐いた後、残っていた麦茶を一気に飲み干した。

蘭さんがテーブルに空っぽのグラスを置いた後に、
「近いうちにここから出て行く。

もう俺の前に現れるな。

現れて、余計な援助するな」

藤が言い聞かせるように蘭さんに言った。

「わかったよ」

蘭さんは仕方がないとように腰をあげた。
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