理想の男~Magic of Love~
「――ここ、どこ…?」

右を見ても左を見ても、知らない景色だった。

もしかして…私、迷っちゃったの?

どうするのよ~!

私、帰れなくなっちゃったじゃない!

それもこれも、藤のせいだ!

藤がちゃんと答えてくれないから、私が帰れなくなっちゃったじゃないの!

いくら何もかもが私の理想でも、性格が最悪だったら意味がない!

「どうしよう…」

タクシーを拾って、最寄りの駅に行くしか方法がないだろう。

でも、そんなに遠くへはきていないと思うけど…。

そう考えていた時、
「すみませーん、ちょっといいですかー?」

後ろから誰かに呼ばれた。
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