理想の男~Magic of Love~
その声に振り返ると、男女の2人組が私の前にいた。

男の人の方は背が高くて、眼鏡をかけていた。

女の人は腰まである黒髪とぱっつん前髪が特徴的だった。

「はい、何ですか?」

私か聞くと、
「すみません、人手が足りないのでちょっと手伝って欲しいんです」

眼鏡の男がお願いと言うように両手をあわせた。


首を縦に振ってうなずいて、2人に連れられるようにやってきたのは小さな劇場だった。

「うわっ!?」

ドアを開けると、大きさは軽く3メートルはありそうなかわいらしいクマの人形が出迎えてくれた。

「これ、明日から公演する舞台でやる道具なんですけど、いろいろサイズが間違って入らなくなって…」

クマに唖然となっている私に、眼鏡の男が教えてくれた。
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