理想の男~Magic of Love~
短めの黒髪に、健康的に焼けてる素肌。

切れ長の目にスッと通った鼻筋、血色のいい唇。

顔立ちはまるで俳優かモデルのように整っていて…。

これ以上見ていると、理性が崩壊してしまいそうだった。

私は目を伏せる。

――どうしよう…。

すっごい私の理想なんだけど。

身長とか躰つきとか、顔立ちとか手とか、みんな私の理想なんだけど。

ペットボトルから口を離した。

…よっぽど喉が渇いてたんだな、私。

ペットボトルは、半分以上が空っぽになっていた。

何か恥ずかしい…。

「――ありがとうございました…」

いろいろな意味で赤くなりそうな顔を伏せると、彼にペットボトルを返した。

「ん」

彼は私の手からペットボトルを受け取った。
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