旦那様は見知らぬ方⁉
「待てぇ!」
「なんだよ」
「トイレ」
「とっとと行ってこい‼︎」
「いってきま〜す」
前酔った時はすごく甘々に急変して甘い言葉をたくさんかけられた気がするけど…今日は全然違う。
「はぁ…申し訳ありません、あいつ酔うと手の付けようがないんです」
「えぇ、知ってます」
「あいつ…酒の勢いに頼るんじゃねぇよ」
「えっ?」
「いえ、何でも。困ったことがあったらいつでもここに連絡して下さい。あいつのことなら何でもわかるんで」
「よ〜し、美華ベッド行こっか」
「黙れ、変態」
「うるせ〜な」
「ほら行くぞ」
尚も2人は口論をし続けながら寝室へ…
「ほら、スーツ脱げ。シワになんだろ」
「いいですよ、私がやります!」
「襲われるから辞めた方がいいですよ」
「でも…」
「おらっ、脱げ」
「ん〜」
されるがままにあっという間に脱がされてしまったスーツとYシャツ…
「お願いします」
「はい」
「おい玲空、出張なの忘れんなよ」
「出張なんて行かねぇよ」
「そんなんだからいつまでも副社長止まりなんだよ」
「姉ちゃんがなればいいんだ」
「はぁ…カッコ悪りぃな、とりあえずまた明日来るから用意ちゃんと自分でしとけよ」
「ん〜」
「じゃあこれで失礼します」
「あの、夕食ってもう食べました?」
「いえ、まだ…」
「よかったら食べていきませんか?せっかく作って待ってたけどこれなので」
「ははっ、すいません。じゃあお言葉に甘えて…」
「今温めるので座ってて下さい」
「ありがとうございます」