旦那様は見知らぬ方⁉
「どうぞ」
「ありがとうございます、うわぁ〜美味そう。いただきます」
「いろいろ彼のこと聞いてもいいですか?」
「もちろん、何でも聞いて下さい」
「恋人っていうほどの付き合いもなくいきなり結婚しちゃったから何にもわからなくて」
「そうですよね、あいつ昔からそうなんです。気に入ったものがあると自分だけのものにしたがるんです」
「気に入ったもの…」
「そう、気に入ると離したくないから頭を使って独占しようとする。それがあいつなんです」
「なんか可愛いですね」
「可愛いなんてもんじゃないですよ」
「ふふっ、そうですね」
「愛想尽かしたくなっても、愛想尽かさないでやって下さいね。俺の婚期がますます逃れてしまういますから」
そうヘラヘラと笑いながら言う佐伯さん。
2人の友情はとっても固いんだな…
「私なんて所詮お気に入りですし、こっちこそいつ愛想尽かされるかわかりませんよ」
「大丈夫、今までと違ってあいつも本気ですから」
「えっ…」
「まぁ俺に出来る事はこれくらいかな?あとは2人で仲良くやって下さい。ん〜美味い、あったかい飯久々」
「いつでも来てください、言ってくれたら多めに作ります」
「うわ、嬉し〜い、ありがとうございます」
''今までと違ってあいつも本気ですから''
うーん、引っかかるな…
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