旦那様は見知らぬ方⁉




〜〜〜…


「玲空、起きて」

「ん……お前っ、ちょっ、出てけよ!」

「別に幼馴染のあんたの体なんて見て欲情しないわよ。入浴剤で見えないし」

「だとしても出てけ」

「はいはい、じゃあ風呂場で寝ないでよね。」

「あぁ…」


第二秘書兼通訳で幼馴染の由妃、

海外出張には通訳として連れて行く。

出張4日目の朝、風呂に入ったら浴槽で寝てたらしい。

入浴剤を入れてたのが不幸中の幸いだ、

危うく大事なところを見られてしまうところだった。


「本当いい加減にして、私情を仕事に挟まないで。何を悩んでんだが知らないけど今は貴方にとって大事な引き継ぎの為の取り引きなの。中途半端にしないで」

「あぁ…わかった」


由妃はサバサバした性格だが、真面目で正義感が強い。

だからこうやってよく怒られる。



こっちに来てから美華に連絡をしていない…

連絡をしたらきっと仕事を放り出して帰ってしまう。

いい機会だ、離れてる間によく考えよう。

どうすれば彼女を苦しみから解放してあげられるか、

自分の気持ちを伝えられるか…




< 28 / 61 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop