旦那様は見知らぬ方⁉
「氷枕でも持って来よっか、ちょっと待っててね」
「いい、いらないからこっち来て」
「でも…」
「いいからこっち来て」
「うん…」
隣に座ろうとしたところで腕を引き抱きしめると最初は腕の中で抵抗したがすぐに大人しくなった。
「こうしてるだけでなんか元気になる気がする」
「懐かしい…」
「ん?」
「なんでだろう、なんか懐かしい感じがするの」
そっと身体を離し、美華をベッドへ寝かせた玲空はその上へ覆いかぶさり2人はジッと見つめ合う…
「………」
「………」
あと少しで唇が重なるそんなとき…
-スタッ
何か風邪を切るような音がした直後
2人の間に何かが現れた
「ミャーオ」
「チャコっ⁉︎」
驚く2人に対しチャコは
''勢いに任せるんじゃない''
サッと飛び降りそんな表情をして玲空へ睨みを効かせる。
「わかったよ…」
「ん?」
「なんでもない…」
「チャコ〜いつの間に入ってきたのよ」
「ニャー」
こいつ扉を開けて入ってきたのか。
器用なやつめ…
何故か仲間に裏切られた気分。
チャコ侮れぬ…