旦那様は見知らぬ方⁉
彼女との出会い。
それはある病院の医院長主催のパーティーだった。
俺の会社は食品。
病院などあまり関係ないが、うちの食品を院内食に使ってくれているため招待され渋々参加…
そんな退屈なパーティーも終盤へとなってきた頃。
「私こんな人と結婚したくない!」
「なっ、お前なんと失礼なことを」
若い女性とその父親らしき男性が口論している
どうやら院長の息子と政略結婚させられるようだ
院長が言っていた発表とはこれだろう。
ーバチンッ
「なにするの!」
「結婚しないのなら、お前とは親子の縁を切る。わかったな?」
「ええ、こちらから切らせて頂きます。さようなら」
平手打ちされた頬を抑え彼女は会場を飛び出した。
「威勢のいい女だね〜」
「あの子どこの娘だ、佐伯」
「夏目薬品の長女、院長の息子と結婚させられるらしいよ」
「ちょっと行ってくる」
「いってらっしゃーい」