旦那様は見知らぬ方⁉





式から一週間後、親父から社長室へ来るように言われた。


「失礼します」

「おう、来たか。座りなさい」

「はい」

「入社してから今日までよく頑張ったな、お前を正式に社長に任命する」

「ありがとうございます」

「私は会長職に就いて隠居するよ」

「長い間お疲れ様でした」

「美月やこれから生まれて来る孫たちと一緒に住めるように家を増築しようか」

「俺達に子供がデキたらな」

「爺ちゃんの背中が曲がる前に早くな」

「御心配には及びませんよ」

「ハッハッハー まぁ頑張りなさい。どちらもな」


そう言うと親父はデスクへ戻り、何処かへ電話を掛けはじめた。

きっと知り合いの建築士にでも電話したのだろう…




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