【B】星のない夜 ~戻らない恋~
何度も何度も繰り返される快楽に
甘い声をあげて、
怜皇さんの声に溺れるように
彼を求め続けた時間。
刻み込まれた彼自身。
繋がった余韻を感じながら、
再び怜皇さんの寝息を感じながら私はシーツを引き上げて
彼に寄り添うように眠りについた。
怜皇さんは繋がった最初の夜。
この日……彼は言ってくれた。
『君と出逢って、家族というものを考えられるようになった』っと。
そんな彼の傍で、彼を支え続けたいと思えた。
葵桜秋には渡せない。
遅いけど……時間はかかってしまったけど、
私は怜皇さんが好き。
回り道をして逃げ続けたけど、
もう現実から逃げないから。