【B】星のない夜 ~戻らない恋~
親友が掴んだ恋。
片想いを続けていた親友は、
何時しか、大人の階段を上って
運命のその人と結ばれようとしてた。
親友の恋が、
今は眩しすぎて……。
そして私の許婚(フィアンセ)は
冷たすぎて……。
次の朝、
幸せそうな心(しずか)を見ているのが辛くて、
早々にお暇した。
一晩待ち続けてくれた、ハイヤーに再び乗って
今度は実家へと向かう。
結局……私には、
この場所しかないんだ……。
幸せに映る景色は、今の私には眩しすぎて
闇に染まりすぎた自分には不釣り合いの場所に思えた。