極上☆ラブパワー
「そう。それはよかったね。でも、全員じゃないみたい」
「え?」
「あたしが見てないもん」
「はぁ?莉桜、それ正気なの?」
びっくりした顔の咲があたしの両肩を掴んだ
「う、うん。まだ一度も顔を見たことないけど…」
後ろ姿とかはチラッと見たことあるけど
「信じられない!いつも朝の出勤時に社員みんな、社長に頭下げるじゃない」
「お辞儀したまま顔見るなんてしないし、今までにそれに参加したことだって数えるくらいしかないよ」
「ええっ!?」
咲は隣で大げさに頭を抱えてるけど、あたしは知らん顔でロッカーの扉を閉めた