極上☆ラブパワー



「あ、それ………」


「社長としては痛手だからな」


「……そう」


主治医と僕だけが知っていた秘密が、君にもバレてしまったから


「頼むから悲しい顔はしないでくれ。僕の気持ちも沈む」


「ごめん……」


「ごめんもなしだ。わかった?」


「………うん」


「それならいい。それより、あれはなんだ?」


「あれ?」


僕の指先の方に目を向けて、夏木さんは目を見開いた


「あっ、あれは…」


「大切に眺めてるのか?」


僕はにやけて壁に掛けられた薄ピンクのワンピースを見た




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