極上☆ラブパワー
会場のブレーカーが落ちる音が響いた
途端に会場がざわめく
「蛯名、いるか」
「はい社長。ブレーカーを見てきましょうか」
「あぁ頼む」
「任せてください!」
蛯名秘書がいなくなるのを確認して、僕はため息をついた
こんな大きな会場のブレーカーが落ちるなんて…
どうしたものか
それより―――…
「………っ!!」
胸を押さえてその場に手足をついた
暗闇がパニックの波を作り出し、押し寄せてくる
ヤバい、今日は薬を飲んでない
早く薬を―――…
胸ポケットを探っていた僕の腕を、誰かが掴んだ