護り人
「賽の河原」さいのかわら
手術室の前には梨沙の両親と数人の人がいた。

禮人の知らない人も混ざっている。

作次郎は梨沙の父親に近づいた。

「正彦「まさひこ」さん。梨沙ちゃんの容態は？」

「ああ、作次郎さん。わざわざすみません。梨沙はまだ手術中でして」

正彦は作次郎に頭を下げながら言って、手術室を見ながら

「頭にかなりのダメージがあるらしくて、手術をしても植物人間になる可能性が高いらしいんですよ」

と、言った。

「そうですか。今は無事に手術が終わるように祈りましょう」

作次郎は手を合わせて祈り始めた。


禮人も同じようにした。

手術が終わったのはそれから二時間後だった。

手術室から出てきた梨沙は体から色々な管が出て機械に繋がれていた。

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