悪魔の彼に目を付けかれた私 中学篇
「あのね、優ちゃんが部活対抗リレーのアンカーに決まったから。」
「……ん?」
対抗リレー?
アンカー?
「だーかーらー、部活動生による対抗リレーのアンカーに吹奏楽部からは優ちゃんが決まったの!」
「……えぇぇえええ!!
い、いつ!
いつ、そんな事が決まったの!?」
「練習後のパーリー会で。
でも、優ちゃんならきっと大丈夫だよ!
なんたって50メートル、7秒代なんだから!」
「い、いいいい嫌だよ!」
「何で?
あんなに走るの早いのに!」
だって走るのって体育祭の時だよ!
全校生徒の前でだよ!
それに1位と2位の部には賞品として部費アップ。
吹奏楽部は楽器を買いたい、買いたいって言ってたし絶対に賞品を狙ってるに決まってる。
もし、予選落ちなんてしたら……
ひゃー、想像しただけで嫌になる!
嫌だ!
絶対に嫌だ!
「優、夏樹ちゃんに迷惑かけちゃダメでしょ!
決まったもんは仕方ないんだから!」