悪魔の彼に目を付けかれた私 中学篇


ここで10分前に戻ろう。




「優、大変!
大変なのよ!」




「な、何が?」




「私達のブロックで対抗リレーに走るはずだった二年生の女子が足を骨折したみたいで三年生があんたを探してるのよ!」




は?




「あ、あの、それはつまり……。」




「対抗リレーの代走よ!
ほら、早く入場門に行かないと!」




「ちょ、ちょっと待って!
補欠は?
補欠がいるはずじゃないの!?」




そうよ、補欠がいるはず。




「それが、熱で今日休みなんだって。」




ガーーーーーン………。




「む、無理だよ、代走なんて!
膝痛いし。」




だけど逃がすまいと腕をしっかり固めてグイグイ引っ張る椎ちゃん。




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