バラエティオブラブ 【短編集】
そんな大好きな涼とは学年が上がって、クラスが離れる。
彼とも離れた。
ほっとしたよーな、悲しいような。
春休みもあったし、恋心も冷めただろう、と恋愛初心者の私は思っていた。
けど、そんなことなくて、
ちょっと伸びた髪とか、
久しぶりの笑顔とかにやっぱりきゅんとして、どーしようもなく切なくなる。
廊下で見かけても、目も合わせれなくて素通りする毎日。
挨拶しようとしても、勇気がでない。
相手からしてくることもない。
ただただ、胸が締め付けられるだけ。
息がしにくくなるだけ。
通り過ぎたら、はぁー、と息を一気に吐く。
そんな毎日。