音匣マリア
約束の時間はとっくに過ぎていたけど、蓮と待ち合わせたホテルに行ってみた。
駐車場に車を停めた蓮とばったり鉢合わせして、お互い何から話せば良いのか分からなくてちょっと気まずい沈黙に包まれたけど。
チェックインしてルームキーを受け取り、部屋に案内される。
初めてあの観覧車に並んだあの時みたいに、心臓が煩く高鳴っている。
……つまり、緊張してる…よね。
蓮はどう?緊張してないのかな?
部屋に入ると、強引に抱き締められた。
痛いぐらいに、蓮の気持ちが伝わってくる。
言葉なんか要らなくて。
式の誓いを強固にしたいかのように、荒々しく唇を吸われた。
何があっても、離れない。離さない。その行為からは蓮の意思が流れ込んでくる。
「……菜月。もう怖くない?」
久しぶりの行為に緊張はしてて、体はガチガチに固まってるけど。……それでも……。
「……大丈夫。怖く、ない……」
その言葉を待っていたのか、蓮は優しく私をベッドに横たえた。
私の体を撫でる蓮の手が好き。
今日は特別、とびきりに甘く酔わせてくれる。
私も蓮の背中に腕を回して、その愛撫に応えた。
逢えなかった時間の孔を埋めるかのように、時間を忘れて二人で求めあった。
何度求めても、足りないぐらいに。
確信犯の蓮の[犯行]に気づいたのは、ようやくシャワーを浴びる時になってから。
蓮、もしかして……。
「……ねぇ、ゴム…着けた?」
二人で湯船に浸かりながら、恐る恐る聞いてみる。
「……着けてない」
避妊しなかったの!? 何で!?
「ちょっ……最後まで!?」
つまり、全部ナカ出し……!?
私、危険日なんだけど!!
「いや、勿論最初から菜月とは一緒になるつもりでいたし。今のはただの後付け…ってか、もしデキたら絶対菜月を逃がさねーだろ?だから」
「お互いの両親に何て言うんだよぉ……」
「結婚します、で良いんじゃね?もう誓いは立てたし。何ならもう一度ちゃんと式挙げるか?」
いや、もういいよ。見世物にされるのは懲り懲りだ。
駐車場に車を停めた蓮とばったり鉢合わせして、お互い何から話せば良いのか分からなくてちょっと気まずい沈黙に包まれたけど。
チェックインしてルームキーを受け取り、部屋に案内される。
初めてあの観覧車に並んだあの時みたいに、心臓が煩く高鳴っている。
……つまり、緊張してる…よね。
蓮はどう?緊張してないのかな?
部屋に入ると、強引に抱き締められた。
痛いぐらいに、蓮の気持ちが伝わってくる。
言葉なんか要らなくて。
式の誓いを強固にしたいかのように、荒々しく唇を吸われた。
何があっても、離れない。離さない。その行為からは蓮の意思が流れ込んでくる。
「……菜月。もう怖くない?」
久しぶりの行為に緊張はしてて、体はガチガチに固まってるけど。……それでも……。
「……大丈夫。怖く、ない……」
その言葉を待っていたのか、蓮は優しく私をベッドに横たえた。
私の体を撫でる蓮の手が好き。
今日は特別、とびきりに甘く酔わせてくれる。
私も蓮の背中に腕を回して、その愛撫に応えた。
逢えなかった時間の孔を埋めるかのように、時間を忘れて二人で求めあった。
何度求めても、足りないぐらいに。
確信犯の蓮の[犯行]に気づいたのは、ようやくシャワーを浴びる時になってから。
蓮、もしかして……。
「……ねぇ、ゴム…着けた?」
二人で湯船に浸かりながら、恐る恐る聞いてみる。
「……着けてない」
避妊しなかったの!? 何で!?
「ちょっ……最後まで!?」
つまり、全部ナカ出し……!?
私、危険日なんだけど!!
「いや、勿論最初から菜月とは一緒になるつもりでいたし。今のはただの後付け…ってか、もしデキたら絶対菜月を逃がさねーだろ?だから」
「お互いの両親に何て言うんだよぉ……」
「結婚します、で良いんじゃね?もう誓いは立てたし。何ならもう一度ちゃんと式挙げるか?」
いや、もういいよ。見世物にされるのは懲り懲りだ。