憧れの後輩君
「ボール出し、お願いしていいですか?」


「え?」


「ちょっと、久しぶりに打ってみたくなりまして。トス、お願いできればと」


「あ、ああ。構わないぞ」


驚く私は、佳奈が何かしたのだろうとその姿を探す。


当の佳奈は、アタシの視線に気付くと軽くウィンクを返してきた。


佳奈は心咲の姉で、アタシの気持ちを知って相談にも乗ってくれる。


中学時代は他校でライバル同士だった大の親友。
< 25 / 61 >

この作品をシェア

pagetop