総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
話の噛み合わない男だと思ったです


それに、すごく強く抱きしめられて、骨が折れると思ったですよ‥‥


馬鹿だから力の加減もできなかったですよ、あの男は。


まぁ、不覚にもその腕に安心して私は泣いてしまった。


今まで負けたくないと、涙はこらえてたはずなのに。


そして、私はその男のもとへ一緒に行ってこの狂獣連合と出会ったです。


と、まぁこんなところでしょうか‥‥」


ふぅっと、ため息をつきながら薄い笑みを浮かべる。


そんなサヨさんに、あたしは我慢できずに抱きついてしまった。


「うわぁっ」


バランスを崩しながらも、受け止めてくれた。


「ど、どうしたです?」


少し困惑した声があたしの耳に届いた。


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