総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
過去のあたしにも、近づいた気がした。


別に、弱くなったとかそんなんじゃない。


そんなんじゃないけど‥‥‥


「あの、レナさん。大丈夫なのです?」


むに、と頬を押されて我に返った。


「えぇ、大丈夫です」


あたしは再度、サヨさんを抱きしめた。


「ほんとに、大丈夫です」


まるで、叱られたあとの子供のようにサヨさんにしがみついていた。





その日は、そのままサヨさんとそこで寝てしまった。




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