総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
それが、手だって気づくのに時間はかからなかった。


優しく頭を撫でる手。


でも、この手‥‥ヒサじゃない。


2、3度瞬きを繰り返して視界をクリアにする。


目尻をトロンと下げた、ふわふわの茶髪が見える。


「シュウ‥‥」


ぽんぽんと頭を撫でて、真っ黒な瞳があたしを見ていた。


て、いうか。


え‥‥あたしシュウに膝枕されてる?


ごろん、と寝返りを打つとソファが途中で無くなって落ちそうになった。


「落ちるよ」


あたしの腰を掴んで前かがみになる、シュウの顔がドアップで目の前に出現。


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