総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
声はどんどん小さくなっていくのに、お腹に回る腕の力は強くなっていく。


「わかってるのに、ほんと‥‥ゴメン」


そういえば、こんなユウコを見るのは初めてじゃない。


一番最近で言えば、あの時だ。


シュウがあたしに話があるって言って、あたしの手を引っ張ったとき。


あの時も、さっきみたいな感じだったんだ。


『ユウコ、お前には‥‥関係ないことだから』


「ううん、別に大丈夫だよ‥‥ただね」


そっと、ユウコの腕に手を添えた。


「そろそろヤバイ、なんか大事なものが出そう‥‥っ」


「え゛っ?」


無意識だったのか、ユウコがやっとおなかに回していた腕を離してくれたおかげで開放感があたし包んだ。



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