総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~

意外と几帳面なんですね

細いシルエットが、ゆっくり部屋に入ってくる。


薄暗い部屋の明かりに、照らされる位置に来てその顔がやっと見えた。


やっぱり‥‥


「ルイ‥‥?」


「あれ、ユウコそんなとこで尻餅なんてついてどうしたの?」


「あ、これは‥‥」


しゃがんでユウコに話しかけるルイだけど、なんだか口調がトゲトゲしい‥‥


「アサも、突っ立って何してるの?」


「いや、その‥‥」


アサもしどろもどろで、答えようとする。


「あれ、ミズキ。顔色が随分悪いねぇ。カラに睡眠の邪魔でもされたのかな?」


「‥‥‥‥」


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