総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
ものすごく、素直だな。


犯人疑惑から免(まぬが)れたミズキがため息をつきながらこっちへ来た。


「あとで、詳しく事情聞くからね」


ミズキに軽く微笑んでルイは、ユウコとアサの近くまで行き


「さぁて、俺が罰を考えるまでの間30分で今日の晩御飯の材料と、お前らが割った分の数のお皿買ってきてもらおうかな」


「お、おすっ!」


敬礼をして、出ていこうとした2人に思い出したようにルイが付け加えた。


「あぁ、もちろん。単車と車は使っちゃダメだよ。走って行っておいで」


笑顔で手を振るルイに、アサとユウコは顔を引きつらせて出て行った。


「ふぅ、全く困ったな」


割れたお皿を見ながらルイがぼそりとつぶやいた。


「あぁ、まずはサヨを呼ばなきゃね」


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