総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
いつの間にか、冷蔵庫から缶のカフェオレを取り出して横で飲んでいたミズキが、いつもの不機嫌そうな声で言った。


「お前も同じような事して、ルイに怒られただろうが」


ニヤニヤしながら、楽しそうに話す。


「ミズキも、なにかしたの?」


「‥‥‥‥‥‥」


一瞬目があったけど、すぐにそらされてしまった。


「あ、別に話したくないなら‥‥」


「聞きたいのか‥‥?」


膝を抱えて座ったミズキが、やっぱり少し不機嫌そうに腕の隙間からあたしを見た。


「‥‥‥‥興味は‥‥あるかな‥‥?」


「はぁ‥‥」


ため息をついて、ぼそりとミズキは呟いた。


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