総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
黒縁メガネをかけながら、サヨさんの瞳がレンズの奥で細まる。
「聞きたいことがあるのですがいいですか」
キッと椅子が高く鳴いた。
「なんですか?」
「レナさん、血は平気なのです?」
血‥‥あぁ、そっか‥‥。
「血は大丈夫ですよ」
「そうですか」
「でも、」
指に巻かれたバンソーコーを見ながら、呟いた。
「大丈夫なのは、自分の血だけです。ほかの人の血は‥‥ダメです」
そう、自分のはいくら見ても平気だった。
「聞きたいことがあるのですがいいですか」
キッと椅子が高く鳴いた。
「なんですか?」
「レナさん、血は平気なのです?」
血‥‥あぁ、そっか‥‥。
「血は大丈夫ですよ」
「そうですか」
「でも、」
指に巻かれたバンソーコーを見ながら、呟いた。
「大丈夫なのは、自分の血だけです。ほかの人の血は‥‥ダメです」
そう、自分のはいくら見ても平気だった。