総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
この2人の光景が、そんなにおもしろいのかと思うくらいに好奇の目であたしたち3人を見つめる他のメンバー。


「なぁなぁ、やっぱ、そういうことなの?ねぇ、ねぇっ」


近所のおばちゃんたちの立ち会話に挟まれてような感じの質問攻めに合う。


「う、うるさい」


アキ達から逃れ、近くにいたルイの後ろへ隠れる。


服の背中をきゅっとつかみながら、ちょこっとだけ顔を出す。


「やれやれ、またすごいことになっちゃったね」


よしよしと頭を撫でてくれるルイが少し困惑したように笑った。


あたしもそれに笑って返す。





からっぽになったお皿が増えていく中、あたしたちに少し距離ができた気がした。




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