総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
「シュウ‥‥面白がってるでしょ‥‥」


この、少し楽しそうな顔‥‥


「あれ、バレた?」


「やっぱり‥‥」


ふぅっと息を吐きながら天井を見上げた。


シュウはあたしから離れると、ふわふわなまくらを抱いて横になった。


「なんていうか、何もない部屋だね」


「退屈?」


「ううん、そうじゃなくて」


シュウを見ると少し不思議そうな顔をしていた


「汚いよりはずっといいよ。なんて言えばいいんだろう。あ、そう。何も考えずにゆっくりと自分でいられる」


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