総長が求めた光 ~Ⅳ獣と姫~
ぼやっとしていると、ヒサが俺の頬に自分が食べていたキャベツを押し付けてきた。


「ヒサ‥‥冷たい」


「焦げてんぞ」


炒めていたお肉を見ると、いい感じに真っ黒になっていて


「うおっ、早く言ってくれよヒサ!」


「俺、何度も呼んだ。お前、気付かなかった」


なんだ、その変な中国人みたいな言い方は


くそ、久しぶりに焦がしてしまった


まぁ、カラとかアサあたりに食わせときゃいいか


そういえば


「今日は、全員食べるのか?何も思わなかったけど」


「あぁ、明日はシュウとユウコそれと‥‥」


ヒサの顔が少し、暗くなる。


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