浮気は、いいよ。




当て付けだ。




優里の浮気を止める資格も権限も、幸太郎は持っていない。




優里はワザと幸太郎に浮気を宣言して出て行ったのだろう。





優里は、狡い。 汚い。





そして





「優里は悠介の事なんだと思ってんのよ!! 悠介の気持ち踏みにじって、幸太郎に仕返しするなんて!!」





赦せない。





散々優里を裏切っておいて、トモダチ思い風を装う自分は滑稽以外の何者でもない。




それでも、優里のやった事は間違っている。




優里にがっかりした。





優里はこんなことをする人間ではなかった。





優里なら、イヤ、普通の人間なら誰もが『間違い』と分かる事。





優里は『していい事と悪い事』の区別をしなかった。





怒りしか込上げない。
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