浮気は、いいよ。
「じゃあ、30分後にS駅前のラーメン屋な」
「30分後!?」
駅まで歩いて15分。
髪は直せても、メイクをする時間がない。
「遅れんなよな。 じゃあ、また後ほど」
「ちょッッ!! 待ッ『ブツッ』
・・・・・切ーらーれーたー。
どうするよ、ワタシ。
・・・・・・いいや。
なんか、もういいや。
髪さえボサボサなままでいい気がしてきた。
部屋着から楽チンで適当な服に着替えて、髪を手ぐしで整える。
歩きやすいスニーカーに足を通して、地面をつま先で叩く。
2日ぶりに外に出ると、少し冷たい風が顔を撫でた。
ちょっと気持ち良かった。
いっぱい愚痴って泣いて、悠介に慰めてもらったら
明日はシゴトに行けそうな気がする。