浮気は、いいよ。
「………離婚するって、不幸な事じゃないと思うよ、オレは」
愛されてもいないのに、別れを決められないワタシに、悠介が諭す様に話す。
「赦せない人間と修復って出来るのかな」
悠介の言っている事は分かる、分かっている。
愛と憎しみは正反対のものだと思ってた。
今のワタシは、幸太郎を憎みながらも、やっぱり愛は消えてくれなくて。
簡単に消えない愛だと分かっていたから幸太郎と結婚したんだ。
でも、幸太郎に愛がもうないのなら。
ワタシの愛などただの独りよがりでしかないのかもしれない。