浮気は、いいよ。
そして、夜は更ける。
「優里、寝ないの??」
あのベッドに、寝なければいけない。
「………録画してたドラマ見たいから、幸太郎先寝ていいよ」
ドラマを見ながら、うっかりソファーに寝てしまった事にしよう。
「…………優里、なんか最近変じゃない⁇ 」
ワタシの方が疑われているの⁇
今、なのカモ。
『幸太郎と沙耶香が愛し合ったベッドなんて眠れない』
言おうとするも言葉に詰まる。
涙が、邪魔をしようと滲み出す。
言ったって、言わなくたって事実は事実。
変わらない。 変えられない。
でも、認めたくないんだ。
事実なのに。
みっともない。