それだけ ~先生が好き~


学校が近づくにつれて、落ち着いてきた心臓の音。


職員室の電気の光が目に入った。




先生




先生




職員室の後ろの、外に出る玄関に立ち尽くす。



先生はいつも、ここを通って、美術室の方へ行く。


そして、喫煙所に向かうから、ここなら会えるかもしれない。


こんな顔じゃ、職員室に入れない。





息が苦しい。



先生・・・




















「今井?・・・今井?」







もう、だめだ。



先生ごめんね。




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