それだけ ~先生が好き~
ありがとう
窓から差す光がまぶしくて
先生の笑顔が見れたことがうれしくて・・・
私は我慢をすることを忘れて、先生の胸に飛び込んだ。
先生は、優しく頭と背中をなでてくれた。
ここが、居場所なのかな・・・
温かい。
「先生・・・お・・・おかあさん・・・が・・・」
途切れ途切れの言葉だけど、先生は聞き返すことなく聞き取ってくれる。
「疲れちゃった・・・って。・・・私・・・わかるんだ・・・」
息を吸いなおして、先生の目を見て言った。
「もう・・・戻れないかもしれない・・・」
どんどん悲しみを帯びていく私の目。
お父さん
お母さん
私は、どうして生まれたのですか?
二人は、愛し合って、シアワセでしたか?
もう、やり直せないのですか?