それだけ ~先生が好き~
ホームルームが終わるのが遅い気がする。
担任の話が長いけど、ちゃんと聞かないとだめだよね。
あぁ・・・何から話そう!
先生の顔を思い浮かべては、手で顔を覆ってにやける。
会いたいな。
ホームルームが終わると同時に、先生のクラスまで猛ダッシュ!!
ちょうど先生もホームルームを終えたのか、窓の鍵を閉めてる。
その後ろ姿を見つめているだけで・・・顔が赤くなる。
力強い、腕。
鍵を閉める、指。
すべてが好き。
いつの間にか、教室には生徒がいなくなっていて、鍵を閉め終わるか終わらないかの時に先生が私に気づいた。
いつものように、右手をあげて「おいでおいで」って言ってる。
好き。
先生が大好き。
先生の元へ走る私は、机に足が引っかかって転びそうになった。
「あ・・・!」
つまづいたその瞬間、先生の腕に助けられた。
「大丈夫か?張り切りすぎだな~」
どこまで、好きにさせるんだろう。
どこまで、好きになってしまうんだろう。
私の変わらないところは、先生をどんどん好きになるとこ・・・かな。