それだけ ~先生が好き~
どんな過去だって、ちゃんとあったはずなんだ。
思い出せなくても、忘れたいことでも、ちゃんとあったことなんだ。
先生の彼女のことは、亡くなったってことしか・・・知らない。
それと、先生が今でもきっと心の中で大事にしているってこと。
それが嫌じゃない。
だって、先生とその人が愛し合ってた時間は消えないから。
たとえいなくなったって、どんなに時間がたったって、関係ない。
一生なかったことになんてならないんだもん。
指輪は、その証。
彼女がちゃんといたんだって、証拠。
私も、同じ。
先生と笑いあった日は消えない。
泣きながら話をした日も、消えない。
先生に・・・迷惑をかけてしまったかもしれないことも。
ばかだよね。
夏休みだっけ。
先生を好きでいるのが辛くなって、意識しないようにしたの。
先生を好きでいたことを・・・過去にしたくて。
無理だってわかってるのに・・・
過去になんてなるわけないのに。
そのときの私も・・・今の私も
先生が大好きなんだから