それだけ ~先生が好き~
城田と並んで歩くことが多くなった。
・・・そのせいか。
まわりからの視線が痛い。
城田の友達は、みんな違うってわかってるみたいだけど。
「今日いろんな奴らに言われたよ、付き合ってんのかって」
言われるとは思ってたけど・・・
違うのになぁ。
「違うのにね。・・・なんかごめんね」
一応城田は・・・私を好きでいてくれたんだもん。
こんな勘違い嫌にきまってる。
「いいよ、別に!お前こそ気にすんなよ」
歩きながら城田は笑ってた。
その時、ちょうど先生が職員室からでてきた。
「お、ナイスタイミング!行くかぁ」
先生の後を二人で歩いた。
難しいなぁ・・・人間関係って。
もう一度、ごめんねを小さく呟いた。
気づくわけないと思ってたのに・・・
城田は私の頭をポンって叩いた。