それだけ ~先生が好き~


「松戸・・・先生ね、優しいね。私のことなんか、気にかけてくれた」


涙が次々と落ちていってるがわかる。


長い髪の隙間から見えるキラキラした涙。


「私は、もう駄目。いっぱいいっぱい裏切った。だからもうしょうがない」


「・・・裏切った?」



不可解なその言葉に、私は思わず聞き返してしまった。



やばい・・・




聞かないほうが、よかったかな?




だけど水野さんは答えてくれた。


私にも・・・打ち明けてくれた。



自分の本当の気持ち。



言ってくれた。




だけど




だけど





なんでこんなにも悲しいんだろう




なんでこんなにも・・・笑えなんだろう






先生








先生、やっぱり・・・






私は、先生の隣にいるべきじゃないの?






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