それだけ ~先生が好き~




先生は、分かってた。



水野さんに何かあったこと。




それを確信させたのが、きっと私たちの報告。




その日久々に体育に出た水野さんに、先生は話しかけたんだ。




『何かあったんだろ?俺でよければ聞くから』




関わっちゃ駄目



何度もその言葉を頭でリピートさせる。



だけど



だけど・・・




本当の気持ちを打ち明けた。


先生の優しさに思い切り甘えたかった。




優しい笑顔で、自分を待ってくれてる人がいる。



我慢していた涙が、やっと溢れ出た。



そのとき、確信した気持ち。












「私、松戸先生が好きなんだ・・・」












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