それだけ ~先生が好き~


午後の部はさぼろう。


明日担任がうるさそうだけど・・・。

今こんな状態で戻りたくない。


駅まで歩く間、涙を止めようと必死だった。


先生の不安そうな顔を思い出すと、同時に隣で笑顔でいる晴香が浮かんでくる。



今だけは、晴香のこと応援できない。


フラフラ歩いているのも辛い。


どうすればいいんだろう、私は。




涙がまた流れる。




周りの目なんて気にならない。


このまま消えていきたい。












「・・・今井!!」












後ろから響いた声。



私を呼ぶその声は、誰?







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